お野菜、お肉、お魚、フルーツ、お酒、加工品、調味料などなど、毎日さまざまな素材との出会いがあります。
それはごくありふれた季節の素材であったり、なかなかめぐり合う事のできないレアなものも稀にあったりします。
7月は序盤からすばらしい出会いがありました。
イタリア シエナ産チンタセネーゼ豚。
よく幻の豚といわれているこの豚ちゃん、古代ローマ人が「美味しい豚ちゃんが食べたい」と在来の白豚ちゃんと、地中海沿岸に生息していた黒豚ちゃん(イベリコ豚もここにはいる)かけあわせたそりゃぁもうすぅんばらすぃ豚ちゃんなのです!!
分厚く切ったこの豚ちゃんに塩をし、脂を下にして、ごくごく弱火で焼き、パリッと香ばしくなったら、グリル台へ。
パチッ、パチパチっと良質の脂とレアな肉汁のおりなす耳に心地よいジャズィーな音色。
そしてうす煙とともに人間の本能を揺さぶる嗅ぐわかしいエロティックなまでの芳香。
グリルという舞台からおろし、ほんのりあたたかなところで加熱した時間と同じくらいゆっくりやさしくやすませます。
今夜も金丸支配人のドンピシャなタイミングと名脇役の夏野菜たちとともにこの豚ちゃんの旅はおきゃくさまの胃袋という終点にむかっていきます。
のこりわずかです。 やまもと